こんにちは!みすずです
今回は「溶けないアイス」として話題の寒天アイスをご紹介します。
実はこのレシピ、息子が小学生の頃に自由研究として提出した実例なんです。

寒天を使えば冷凍しても溶けにくく、手が汚れにくいアイスに仕上がります。牛乳と果物で作るので見た目も可愛く、食べてもヘルシー。
作る工程も簡単なので、小さなお子さんも楽しみながら取り組めますよ。
夏休みの自由研究に、食べておいしい実験をしてみませんか?
この記事ではその手順をご紹介しますね
溶けない寒天アイスとは?
暑い日に食べたくなるアイスクリーム。ですがすぐに溶けて手がベタベタ…という経験、ありますよね。

外で食べる時は尚更!
そんなお悩みを解決してくれるのが、「寒天」を使った溶けにくいアイスです。
寒天は室温では溶けにくい
寒天は、海藻から作られる植物性のゼリー素材。ゼラチンに比べて高温でも溶けにくく、形が崩れにくいという特性があります。



寒天の解ける温度は70度。
そのため冷凍して室温に戻してもドロドロにならず、食べている間も形をキープしやすいのが特徴です。
気になるお味は、シャリっとした牛乳プリンのような感じ。ひんやりとしてやさしい甘さ。
アイスのようでいてアイスじゃない、ちょっと不思議で楽しいおやつです。
この寒天アイスは太田さちかさん著「不思議なお菓子レシピ サイエンススイーツ」から学んでいます。科学の視点からお菓子作りを楽しめる、自由研究にもぴったりなお勧めの1冊です。


市販にも「溶けにくいアイス」はある
以下に代表的な市販の溶けないアイスを3種ご紹介します。
- 金座和アイス(金沢)
ポリフェノール技術で話題になった「室温でも溶けにくい」アイス。メディアでも紹介されました。 - スペースアイス(宇宙食)
NASA開発のフリーズドライアイス。常温保存OK&サクッと食感で、Amazonでも購入可能。 - 寒天ゼリータイプの市販アイス
凍らせても溶けにくく、室温で戻してもドロドロにならない「ぷるぷる系」。業務スーパーなどで販売されています。
このようにさまざまな「溶けにくいアイス」があるので気になる方はお試しください。
寒天アイスを手作りすれば「なぜ溶けないのか?」という疑問を実験で確かめることができますよ。



楽しく作って食べて学べるなんて最高!
溶けないアイスは自由研究にぴったりかもしれませんね。
材料と道具
溶けない寒天アイスは、身近な材料で簡単に作ることができます!今回は、果物入りの牛乳寒天をアイス型に流して凍らせるレシピです。
使用した材料(約4本分)


- 牛乳 … 300ml
- 粉寒天 … 3g
- 果物 … 50g(市販の冷凍フルーツを使用)
- 砂糖 … 20g(お好みで加減OK)20gは甘さ控えめです。
果物はカット済みの冷凍ミックスベリーやマンゴーなどがおすすめ。
カラフルで断面も可愛いので、見た目も楽しく仕上がります。
生のキウイフルーツやパイナップルなどを使う場合は注意が必要です。「タンパク質分解酵素」が含まれるので牛乳が分離し、うまく固まらなくなるんです。



生のキウイやパイナップルを使用したい場合は、しっかり加熱してから使ってください。
牛乳以外でも作れる!アレンジ例
牛乳が苦手なお子さんや、アレルギーがある場合は、豆乳に置き換えてもOKです。
また、さっぱりした味に仕上げたい場合は、100%のオレンジジュースやリンゴジュースで作ってみるのもおすすめ!
果物の種類に合わせて、ジュースの味を変えると、見た目も味も違ったアイスが楽しめますよ。
- 牛乳 → 豆乳・アーモンドミルク(アレルギー対応)
- 牛乳 → 100%果汁ジュース(オレンジ・リンゴ・グレープなど)
- 牛乳 → カルピス原液+水(甘い味がお好きな方向け)



ジュースや乳製品によって、凍ったときの食感や風味が少し変わります。
いろいろ試して自分だけのオリジナル寒天アイスを見つけてみてくださいね。
カルピスを使う場合の配合例 (▼クリックで開きます)
カルピスを使用する場合、お砂糖は不要です。
作り方は、水と寒天を煮溶かしたあとにカルピス原液を加えるだけ。
果物を入れなくてもおいしく仕上がるのでシンプルに作れますよ。
【目安分量】
水270ml+カルピス原液30ml+粉寒天3g
原液の量はお好みで加減してみてくださいね。



お子さんの好みに合わせてアレンジしてみてください!
使用した道具
- アイス型容器(ダイソーのアイスケースを使用)
- 小鍋
- ゴムベラまたは泡立て器
- 計量スプーン・カップ
ダイソーのアイスケース(300cc)を使用しました(右)。リニューアルし、2025年現在は左のような形状になっています。
旧製品(このブログで使用)


2025年現在の製品


自由研究として提出するなら揃えたいもの
- 記録用ノート(実験の流れや気づき、観察をメモ)
- 写真撮影用スマホ・カメラ(工程や比較写真を残すと◎写真の代わりに絵を描いても!)
- プレゼンシートや模造紙(まとめて提出する用)
- 冷やしたお皿(室温で溶け具合を観察する実験用)
- 必要であれば iPadやパソコン(KeynoteやPowerPoint作成用)
おうちにあるもので気軽に始められますが、観察や記録を残す工夫をするとより自由研究らしくなります。
「溶け方の比較」など、実験らしい視点を取り入れると提出用にもおすすめですよ!
作り方
下準備
アイスケースに果物を少し入れておきます。


寒天液を作ります
火をつける前の鍋に牛乳、粉寒天を入れ寒天をよく溶かし混ぜます。





加熱する前に「寒天をしっかり溶かしておく」ことがポイントです。
次に砂糖を加え、しっかりと溶かし混ぜます。
鍋を火にかけます。
木べらもしくはゴムベラを使用し、絶えず底からこそげ混ぜながら弱め中火で炊きます。


ポコポコと沸いてきてから2分加熱します。



ここがゼラチンと寒天の違いです!寒天はしっかり加熱しないと固まらないので注意してください。
型に流します
しっかり炊いたら粗熱を取ります。
冷凍果物を少し入れたアイスケースに、寒天液をスプーン等ですくいいれます。
少し入れたらまた果物を入れ、また寒天液を注ぎます
冷凍果物の冷たさで寒天が固まり始めますし、果物が下に沈むので果物と寒天液を少しずつ交互に加えます。


固まった寒天と果物の間に隙間ができるので竹串などでぐるっとかき混ぜ、隙間を潰します。


だいぶ固まってきてモリモリしてきました。
固まる前に急いで付属の棒を刺しこみましょう。


冷やし固めます
冷凍庫に入れ3〜4時間ほど、しっかり固まるまで冷やし固めます。
今回は一晩置いています。


翌朝
かっちり固まりました。


ケースから出にくい場合はケースの周りを水で濡らすと取り出しやすくなりますよ。


溶けにくさを確認!
寒天アイスを室温(約28℃)で30分ほど放置して、溶け具合を観察してみました。
使用した器は、あらかじめ一晩冷やしておいたお皿です。


30分後の様子がこちら。


皿に接している部分はうっすら水分が出ていますが、アイス自体の形は崩れておらず、ほとんど溶けていません。
通常のアイスクリームならこの時点でドロドロになってしまうことを考えると、寒天の溶けにくさがよくわかります。
また、少し室温に置いてから食べると、寒天特有のぷるっとした食感がより際立ち、冷凍庫から出してすぐに食べたときとはまた違った味わいを楽しめました。
私の感想:寒天アイスは懐かしい味
寒天やゼリーを凍らせて食べるのって、どこか懐かしいおいしさがありますよね。
私自身、子どもの頃によくいろんなゼリーを凍らせて楽しんでいました。


この寒天アイスも、まさにそんな懐かしい味。
外側はカリッと、中はシャリっと。そして寒天特有のもちっとした食感も残っていて、独特の風味が楽しめます。
小学校の給食に出てきた“あのアイス”に近いような味わいでした。
もしかしたら、給食用に寒天ゼリーを凍らせていたのかもしれませんね。


なんだか懐かしさを感じて、いちど食べるとまた食べたくなる…
そんな優しい味の寒天アイスでした。
自由研究としてのまとめ方のコツ
寒天アイスは、おいしく作って食べられるだけでなく「なぜ溶けないのか?」を考えることで立派な自由研究のテーマになります。
まずは「なぜ溶けないのか?」「普通のアイスとの違いは?」など、疑問からテーマを設定してみましょう。
例:「寒天アイスはなぜ溶けないのか?」「牛乳とジュースで凍らせたときの違いを調べてみよう」
材料、手順、使用した道具、果物の種類などを写真やイラスト付きで記録します。



時間を測ったり、冷凍時間や室温放置時間をメモしよう。
冷凍前と後、常温に戻したときの様子などを比べると科学的な視点になります。
「普通のアイスとの違い」や「しばらく放置した結果」など、変化の観察がポイントです。
作ってみてどうだったか、食べた感想、意外だったこと、工夫した点などを自分の言葉でまとめます。
「うまくいかなかった部分」や「もっとこうすればよかった」などの気づきも、自由研究としては大切な要素!
- 模造紙やスケッチブックにまとめる(イラストや写真を貼って見やすく)
- KeynoteやPowerPointなどのアプリでプレゼン風に(デジタル提出OKの学校向け)
- ノートにまとめて手書きで提出(イラスト中心でもOK)
大切なのは、うまく作ることよりも「自分で体験して考えること」。



楽しい実験の思い出として、自由研究にまとめてみてはいかがでしょうか?
実際に提出した息子の自由研究を紹介
うちの子は小5の時に作成。iPadのKeynoteアプリ(Apple純正のプレゼンテーションソフト)を使用しました。



「作り方」の工程1つに1ページ使用したので15枚程度にまとめました。
自由研究のまとめ内容
- テーマ名:「溶けないアイスを作ってみよう!」
- なぜ溶けないのか?
→ 寒天が溶ける温度は70度なため、室温に置いても溶けにくい。 - 作り方の紹介
→ 材料や手順を写真付きで解説。 - 実験:本当に溶けないのか?
→ 冷やしたお皿の上に寒天アイスをのせて30分室温放置。
結果:水分が出ず、形もほとんど崩れずにそのまま!見た目の変化も比較して観察しました。 - 食べた感想
→ 「シャリっとしていて牛乳プリンみたいでおいしい!」
「普通のアイスよりも手が汚れなくて食べやすい」など、味や食感についても一言添えました。
先生からの評価
提出後、先生からは
「とても面白い視点で、しっかりまとめられていて良いですね!」
とお褒めの言葉をいただきました。
まとめ|楽しく学べる!寒天アイスで自由研究
今回は、寒天を使って作る「溶けないアイス」のレシピと、自由研究としてのまとめ方をご紹介しました。
寒天アイスは見た目も可愛らしいですが、なぜ溶けにくいのか?という科学的な視点で考えたり、実際に観察・記録をすることで、楽しく学べる実験おやつになります。
手軽な材料で作れて、食べてもおいしいのでよかったらお子さんと一緒に試してみてくださいね。
牛乳以外でも、豆乳・アーモンドミルク・ココナッツミルク、オレンジジュースなどで作れるのでアレンジするのも楽しいですよ。


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